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Overload
今年は日本は台風の当たり年のようですね。
アメリカも今ハリケーンFrancesが猛威をふるっていて、アトランタのaradasさんも停電で大変だったようです。 詳しくは電気を大切にね!をどうぞ。

さて、アメリカの停電というと思い出す本が一冊。 Arthur HaileyのOverload(邦訳タイトル「エネルギー」新潮社刊)
 
アーサー・ヘイリーは様々な業界の裏事情に絡んだサスペンスがお得意な作家ですが、この作品も電力会社の事情を垣間見ることのできる、興味深い作品です。 この作品を読んで「さすがアメリカ!!」と思ったのは、電力会社が緊急時に備えて作っている、電気供給を優先する場所の地図の存在です。 そこに網羅されているのは病院はもちろんのこと、自宅で生命維持装置や呼吸補助装置を使っている人たちの分布。 停電の際もそういった地点への電気の供給は停止することのないように万全のバックアップ体制を整えてあるということです。

正直いってアーサー・ヘイリーの作品のほとんどがその業界でトップよりちょっと下くらいの地位で家庭内にはトラブルを抱えている主人公が、その業界ならではのトラブルに巻き込まれる過程でちょっとしたロマンスが絡んできて・・・というパターンなので、何作か読むとだいたい先が読めるようになるのですが、各業界の裏事情に関する取材力にはいつも驚嘆します。業界ネタを拾っていくだけでも興味深いという作品も多く、ワタシ的にはお薦めです。

ただし「感動作」というのはありません(断言!)

<追記> 感動作がないと断言してしまいましたが"Evening News"(邦訳タイトル「ニュース・キャスター」新潮社刊)の最後あたりはけっこうジーンときたことを思い出しました。失礼しました。
by KURIinHK | 2004-09-08 10:47 | 音楽・本・映画


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