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入門編
昨日のランチの時に皆さんが一番興味をもたれたようだったのがサウジの話。 在留邦人も少なく滅多に国内の様子を外国メディアにさらすことのない国なので、とても新鮮だったのかもしれません。

サウジでのいろいろな経験の一つ一つをお話する前にサウジ基礎知識を。

サウジアラビアの位置などは地図で確認してみてください。 地理的特徴は「熱い、砂漠の国」ということになるでしょう。

サウジの世界的な位置づけ・・・何といってもイスラム教の聖地、メッカとメディナの所在する国という点がサウジを際立たせています(イスラム教については後ほど)。 サウジの国王は同時に聖地の守護者として、イスラム国家の間で大きな発言力を持っています。 石油によってもたらされた経済力とイスラム国家のまとめ役という自負、異教の文化の流入によるイスラム教の堕落を防ぐという名目・・・そのあたりを背景に、イスラム教徒以外の外国人の入国を著しく制限しています。

イスラム教というと一夫多妻とか女性の行動の制限など、男尊女卑というイメージが強いかと思います。 実際に男性は4人までの妻帯を認められているし、サウジでは女性は外出時にはアバヤと呼ばれる、くるぶしまである黒い上衣を着なければなりません(外国人も)。パーティなども男女別。結婚のパーティですら「新郎パーティ」と「新婦パーティ」に分かれて行われます。確かに現代に生きている女性たちには女性蔑視的な処遇と言えるのですが、イスラム教徒の行動の規範はすべて7世紀にムハンマドによって説かれた教えがベースとなっているので、現代の尺度とは違って当たり前。 この女性の扱いも実は蔑視なのではなく女性を守るためだったと言われています。 一夫多妻は聖戦により男性比率が低くなった時、一人の男性が複数の女性を守るため、そして人口減少を防ぐためだったとも言われています。 一人の男性が複数の妻を持つ場合はすべての妻を平等に扱うことが要求されます。一人の奥さんに家を建ててあげたら、他の奥さんにも同じ程度の家を建ててあげなければならない…。お金持ちじゃなきゃできない仕組みにちゃんとなっているのでした。
アバヤを着たり顔を隠したりというのも、男性の興味の対象として見られることから守るため(らしい。他にも理由があった気もしましたが)。とにかく、理不尽と思えるいろいろな制限にもいろいろな理由があるのでした。

豚肉は食べない・アルコールは持ち込みすら厳禁・1日5回のお祈り等々、いろいろな特徴がありますが、それはまた折に触れ。
by KURIinHK | 2004-08-06 20:57 | サウジ


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